注射を打ってから動かなくなった腕を、NCNP病院で診てもらってきました。

 以前、『国立精神・神経医療研究センター病院(NCNP病院)のコロナ後遺症外来にて、ワクチン注射による副作用疑いの症状を診てもらえるらしい』という記事を書きました。

そして先日、実際にNCNP病院にて診療と種々の検査を受けてきましたので、ご報告します。



診療は脳神経内科の先生だったのですが、「ワクチンを打ってから腕が動かなくなりました」と言っても、先生は全く驚きませんでした。そして「そういう人は僕だけでもう200人くらい診たかな」と。

これまでどこの病院に行っても、「うーん?」と難しそうに首を傾げる先生か、「ありえないですね」の一言で片付ける先生しかいなかったことを考えると、やはり似たような症状の人はある程度ここに集まっているのだと思います。


そして先生いわく「ワクチンを打ってから腕が動かなくなる症状で”よくある”パターン」というのが二つあるそうです。

  1. 腕が脱力しているケース(私はこれでした)
  2. 四十肩や五十肩のように肩が固まってしまうケース

両者は区別して考えないといけない、とのことです。



検査は本当に最終段階という感じで、可能性のあるものは全て行いました。

つまり、肩・脳・首のMRI、CT、神経伝導速度検査、針筋電図などのうち、まだ受けていないもの全てです。


結論としては

  • 身体のパーツは、神経も骨も筋肉も全て傷ついておらず無事である。
  • 検査としては、現代医療の限界までやった。私もこれ以上無駄な検査をする意志はない。
  • 次のステップとしては、特に「絶対これ」というのはなく、様子見でもいいし、精神科に行ってもいい、整形外科のリハビリを続けるのもいい(要するにどの科に行っても、有効と言える治療法はないということだと思います)。
  • 治るかどうかはわからない。

だいたいこんなところです。


この珍しい症状を国内屈指レベルでたくさん診ている先生・病院という意味では、NCNP病院以上のところを探すのは難しいと思いますし、ここに行ったことで検査も一通り終わって、一段落ついた感じがあります。


他に細かい感想を思いついたままに書いておきます。

  • 『ワクチン後遺症疑いの症例を集めて研究しよう』という感じではなかった。てんかんとか、双極性障害とか一部の病気はそういう感じのようでしたが。
  • 注射で左腕が動かなくなったと伝えても、信じられない、というような態度は一切なかったのが嬉しかった。
  • ただ、最初の総合診療のときは、話している内容を途中で遮られたり、面倒くさそうに「関係あることだけ話してください」と言われたりして、そこまで印象はよくなかった。
    (以前別の病院で総合診療を受けたときは、聞かれたことも気になったこともどんどん話して、関係あるかどうかは先生がご自身で判断し、パソコンで打ち込んでいらっしゃいました。そうあるべきだと思います)
  • 検査の中には針を使うものあったのですが、左腕が針をきっかけに脱力したという患者の精神的な負担を考慮してくれたので、信頼して検査を受けることができた。
  • 最終的には精神科を勧められたが、「検査に異常がなく、他に当てはまる診断がない」「これが現在の医学の限界」と認めたうえでのことだったので、無理やり既存の精神的障害の枠に押し込められる理不尽さはそこまで感じず、今の医学ではわからないということがわかった、という感じでこちらも一応納得できた。
  • 医療事務課や文書作成依頼の受付の人は、持参した受診証明書の紙を少し見せるだけで、「ひょっとして、救済制度ご利用ですか?」と。慣れたもので、話が早いのはさすがだなと思った。
  • 会計がめっちゃ混む。時間帯によっては(午後)、会計だけで2時間近く待つこともあった。





コメント

このブログの人気の投稿

ワクチンの後遺症疑いの症状を診てくれるかもしれない病院(東京都渋谷)

ワクチン注射後のSIRVAっぽい症状や神経症状を診てくれる病院(東京都小平)

SIRVAっぽい症状が出た人がリハビリにたどり着くまでの通院の一例(ここ一か月を振り返る)